携帯メール・ポータビリティ

2007/08/15

日本通信、携帯メールポータビリティを実現する“tangomail.jp”を発表 – ITmedia +D モバイル

日本通信が「携帯メール・ポータビリティ」を提供すると発表しています。つまり、携帯電話キャリアを乗り換えても使い続けることができるメールサービスを提供するということ。これまでも、この手のサービスはいくつかありましたが、

  • Web メールを提供する
  • キャリアのアドレス(@docomo.ne.jp / @ezweb.ne.jp / @softbank.ne.jp)へ転送する転送アドレスを提供する

のどちらかでした。

今回日本通信の発表した方法は、これとは別の方法で、キャリアのパケット交換機と日本無線のメールサーバを直接つなげてしまうというもの。MVNO キャリアの日本無線だからこそできる方法です。

KDDI によるau one メールの提供など、最近携帯メール関連のニュースが目につくことが多かったので、携帯メールのポータビリティについて、少し考えてみました。

そもそもメールアドレスポータビリティは必要なのか

個人的には、メールアドレスが変わってしまうことにさほどの抵抗はありません。若年層のユーザはかなり頻繁にメールアドレスを変更するというデータをみた覚えもあるので、僕だけではないでしょう。しかし、だからといってポータビリティが不要だとは思いません。ポータブルであるに越したことはないです。

ただし、アドレス自体が不変である必要はないと思います。単に、アドレスを変更した後もメールを受信できればいいだけです。ユーザがキャリアを変更した場合、転出側のキャリアは旧アドレスから新アドレスにメールを転送するくらいのことはすべきではないのか。

ドコモと au は、お互いの転出したユーザに電話がかかってくると、「この人の電話番号は〜に変わりました」と音声ガイドを流してくれるサービスも提供しています。同様に、転出者に対するメールの転送サービスも当然提供すべきであるはずです。

携帯電話のメールアドレスは単なる宛先ではない

携帯電話のメールアドレスは PC よりも特殊で、メールアドレスがユーザの契約証明として使われることがあります。例えば、携帯サイトにユーザ登録する際、利用出来るメールアドレスは、キャリアの提供するアドレス(xyz@docomo.ne.jp や xyz@ezweb.ne.jp や xyz@softbank.jp)に限定されていることが多いです。これは、メールアドレスを限定することで、ユーザが携帯電話の契約者であることを保証するためです。ほかにも、迷惑メール対策として、キャリアの提供するアドレス以外からのメールは受信拒否される可能性があります。

このように、携帯電話のメールアドレスは、単なる宛先以上の意味がありすぎて、単に誰かが全キャリアで使えるメールアドレスを提供すればよいというものではないと思います。携帯電話の世界は、キャリアの提供するメールアドレスに依存しすぎています。

つまり

上にも書いたように、個人的にはメールアドレスなんか変わってしまってもいいけど、せめて転送くらいしてくれよと思います。最終的には、使い勝手の良いインタフェースを備えたウェブメールが携帯メールを置き換えてくれることを期待しています。そのほうが安全だし、どこでも読めるし。その意味では、au one メールの将来には非常に期待するところです。

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